地政学と距離

私が取り組んでいるのは、紛争解決のための意思決定数理モデルです。今のところ用いている枠組みは、効用を序数的に扱うため人間の直感に近く、また「状態」への選好を分析するので「状態の遷移」という考え方で物事の不可逆な生起も記述することができるGMCR(Graph Model for Conflict Resolution)という手法です。分析対象は国家間の紛争で、実際の事例としてはキューバ危機に適用して検討しています。

「紛争解決のための意思決定数理モデル」なので、国際関係論的フィールドと数学やシステム的なフィールドの両方の関わることになり、いつもこの2フィールド各々において何か関心テーマを考えているような取り組み方です。ちなみに今日は、国際関係論的には地政学なパースペクティブを切り口、数理モデル的には選好を距離で捉える、ということに興味がある、と書いたところで、地政学と(数学的)距離、これはまた何とinspiring な!とちょっとうれしくなりました。いい思いつきです。総合してまとめた論文が書きたいと思います。

写真はつい数日前まで入院していた病室からの眺めです。この病室からよろよろと這い出て予定していた学会発表を行ったのですが、やはり東京タワーにパワーをもらうことが出来たからだと思っています。シンボルは大事。

 

 

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